2012年11月19日
- 税の最新情報
国税庁、「平成23事務年度における相続税の調査事績について」発表
国税庁は、ホームページに「平成23事務年度における相続税の調査事績について」を発表しました。相続税について、平成23事務年度に実施した調査の状況をまとめたものです。
相続税の調査は、平成21年中及び平成22年中に発生した相続を中心に、国税局及び税務署で収集した資料情報を基に、申告額が過少であると想定されるものや、申告義務があるにもかかわらず無申告となっていることが想定されるものなどに対して実施されました。調査件数13,787件(前年比+0.9%)のうち、申告漏れ等があった件数は11,159件(同比△1.0%)で、80.9%の高い割合で申告との非違が生じています。申告漏れがもっとも多かった相続財産は、現金・預貯金等、続いて有価証券、土地の順になっています。
今回の相続税の調査結果では、無申告事案が932件、申告漏れ課税価格が1,213億円把握され、いずれも過去10年間で最も多い数字になっています。また、1件当たりの申告漏れ課税価格は8,609万円と、相続税調査全体のほぼ3倍です。中には、多額の現金や金地金を隠ぺいし、無申告としたケースも見受けられたようです。
国税庁では、無申告事案について、資料情報の更なる収集・活用など無申告事案を把握するための取組を積極的に行い、平成24事務年度においても積極的に調査を実施するとしています。