事例紹介

【事例紹介】電子帳簿保存法 スキャナ保存の導入支援

国税関係書類のスキャナ保存コンサルティング及び承認申請書の提出業務

税法上、請求書等の国税関係書類は、紙の原本をそのまま保存することが義務付けられております。ただし、国税関係書類のスキャナ保存の承認を受けることにより、紙資料を電子的に保存し、かつ、原本を廃棄することが可能となります。

取引先から受領した請求書等の紙資料をスキャナ保存するためには、スキャナ保存を開始する日の三か月前までに、「スキャナ保存に係る承認申請書」を所轄税務署長に提出し、併せて、紙資料を電子保存するための業務フロー及び事務処理規程を添付する必要があります。

税理士法人山田&パートナーズでは、承認申請書及び添付書類の作成及び企業の実態に沿った業務フローを構築するためのコンサルティングを行っています。

なお、スキャナ保存の要件を満たすシステムの開発及び導入が必要な場合には、システムベンダと共同して案件を行います。

プロジェクト概要

目標

  • 従業員立替精算に係る領収書のスキャナ保存(2020.4.1よりスキャナ保存開始)
  • 紙資料の保管料(倉庫賃料、運送費等)の削減
  • 働き方改革(従来の業務フローからの脱却)
  • 従業員様(約1,000名)の納得
  • 既存システムとの相性を考慮したシステムの選定

役務提供内容

  • 現状の業務フロー及びシステム環境の把握
  • システムの選定(ITコンサルチーム)
  • システム構成図の作成(ITコンサルチーム)
  • スキャナ保存を可能とする業務フロー及び事務処理規程等の作成
  • 承認申請書の作成及び提出
  • 国税局対応

スケジュール

  • 2019年6月案件開始
  • 2019年12月承認申請書の提出
  • 2020年3月システム構築完了
  • 2020年4月1日スキャナ保存開始

Y&P選定の理由

  • お客様は既存の顧問先であり日常的に税務相談を受けていたこと。
  • 税務及び会計の専門家に加え、システム構築経験のある担当者がプロジェクトメンバーにアサインされていること。
  • 税務調査対応の経験を活かし、税務リスクを考慮したコンサルティングができること。

プロジェクトを推進していく中で浮上した課題及び解決策

課題 解決策
自社システムに合った
電子帳簿システムの選定
ベンダ毎に、「システム構成」「セキュリティ」「運用方法」等のポイントを整理し、システム比較表を作成した。
その中からベンダを絞り込んだ上で、ベンダによるプレゼン手配を行い、システム選定の支援を行った。
現状の実務を反映した事務処理規程
及び経理マニュアルが存在しない
各部門の担当者にヒヤリングを行い、他社事例を参照しながら、実務に沿った規程を作成した。
部門、営業所によって
取り組みの温度感が異なる
現場からの疑問に対して回答する機会を頂き、経費削減、業務効率化以外にも、内部統制も強化が期待できる取り組みであることを伝えた。
タイムマネジメント マイルストーンをおき、いつまでにどのような意思決定、作業が必要か計画を立て、運用開始日に合わせることができた。また、課題一覧を作成することで課題を整理し、対策方針の策定をお客様と行った。

 

≪ 業務フロー構築 ≫

01_電子帳簿保存法スキャナ保存の導入支援

 

≪ 業務フローのポイント ≫

⑤ 画像データデータのアップロード

  • 3営業日以内に申請を行うフローを構築することにより、経理処理の平準化を図った。
  • 3営業日を超える場合であっても、受領者以外の者が原本と画像データを確認するフローを追加し(67営業日以内)、原本保管しなければならない書類の減少を図った。

⑨ 定期検査

  • 監査部門の監査項目の中に「スキャナデータの監査」を加え、従来の体制を活用した業務フローとした。
  • 定期検査の間隔を短くし、原本の早期廃棄を目指す。




2021年3月3日(火)