減価償却制度の見直し
速報 平成28年度(2016年度)税制改正解説
1. 改正の概要
- 法人税率の引下げに伴う財源確保のため、減価償却について建物と一体的に整備される建物附属設備や構築物の償却方法として、定率法が廃止されます。
① 建物附属設備及び構築物の減価償却方法について定率法が廃止され、定額法となります。
② 鉱業用減価償却資産のうち、建物、建物附属設備及び構築物について定率法が廃止され、定額法又は生産高比例法となります。
資産の区分 | 償却方法 | |
改正前 | 改正案 | |
建物附属設備及び構築物 (鉱業用のこれらの資産を除く。) |
定額法 又は 定率法 |
定額法 |
鉱業用減価償却資産 (建物、建物附属設備及び構築物に限る。) |
定額法、定率法 又は 生産高比例法 |
定額法 又は 生産高比例法 |
〇 定率法と定額法の償却費を比べると、グラフから見て分かるように、初期における償却費が減少する。
〇 平成28年4月1日以後に取得する資産について適用される。
2. 実務上の留意点
- 定率法から定額法に変更した場合、初期の償却費が少なくなるので、初期の税負担が増加する。
- 会計上の償却方法を変更するか否かを検討する必要がある。
内容につきましては、「平成28年度税制改正大綱」に基づき、情報の提供を目的として、一般的な概要をまとめたものです。そのため、今後国会に提出される予定の法案等を確認する必要があり、当該法案等において本資料に記載した内容とは異なる内容が制定される場合もありますのでご留意ください。対策の立案・実行は専門家にもご相談のうえ、ご自身の責任において取り組んでいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
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