居住用財産の譲渡・買換え等特例の延長
速報 平成28年度(2016年度)税制改正解説
改正の概要
- 次に掲げる居住用財産の譲渡・買換え等特例について、適用期限が2年延長されます。
1. 特定の居住用財産の買換え及び交換の場合の長期譲渡所得の課税の特例
所有期間10年超の居住用財産(旧自宅)で一定の要件に該当するものを譲渡して、譲渡年の前年から翌年までの3年間に代わりの居住用財産(新自宅)を取得して一定の期間内に居住の用に供する場合には、譲渡価額が買換資産の取得価額を下回る場合は課税は行わず、譲渡価額が買換資産の取得価額を上回る場合は、その上回る部分についてだけ譲渡があったものとして課税される(課税の繰り延べ)。交換のときも同様である。
改正内容 | 改正前 | 改正案 |
居住用財産の譲渡等の期限 | 平成27年12月31日 | 平成29年12月31日 |
2. 居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除等
所有期間5年超の居住用財産(旧自宅)を譲渡し、新たに居住用財産(新自宅)を購入した場合に、旧自宅の譲渡損失が生じたときは、その年の他の所得と損益通算してもなお相殺しきれない譲渡損失があるときは、一定の要件の下に、その譲渡損失の金額をその年の翌年以後3年間繰り越すことができる。
改正内容 | 改正前 | 改正案 |
居住用財産の譲渡期限 | 平成27年12月31日 | 平成29年12月31日 |
3. 特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除等
所有期間5年超の居住用財産(旧自宅)を譲渡した場合に生じた譲渡損失のうち、ローン残高から譲渡対価を控除した金額を限度として、譲渡年における他の所得と損益通算することができる。さらに損益通算してもなお控除しきれない損失は、譲渡年の翌年以後3年間繰り越すことができる。
改正内容 | 改正前 | 改正案 |
居住用財産の譲渡期限 | 平成27年12月31日 | 平成29年12月31日 |
内容につきましては、「平成28年度税制改正大綱」に基づき、情報の提供を目的として、一般的な概要をまとめたものです。そのため、今後国会に提出される予定の法案等を確認する必要があり、当該法案等において本資料に記載した内容とは異なる内容が制定される場合もありますのでご留意ください。対策の立案・実行は専門家にもご相談のうえ、ご自身の責任において取り組んでいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
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