非適格株式交換等及び連結納税制度の時価評価制度の見直し
速報 平成29年度(2017年度)税制改正解説
1. 改正の概要
- 非適格株式交換等及び連結納税の開始等に適用される資産の時価評価制度について、「帳簿価額」が1,000万円未満の資産は適用対象から除外されます。
制度の内容 | 時価評価対象資産 | 時価評価対象資産外となる金額基準の要件 |
非適格株式交換等に係る完全子法人等の有する資産について時価評価 |
|
① 資産の含み損益が下記いずれか少ない金額に満たない場合 ② 帳簿価額が1,000万円未満の資産の場合 |
連結納税の開始又は連結グループ加入時の完全子法人等の有する資産について時価評価 |
〇平成29年10月1日以後に行われる組織再編成について適用される。
2. 実務上の留意点
- これまで取り扱いが曖昧であった自己創設のれんについては、帳簿価額がゼロのため、時価評価の対象外なる。
3. 今後の注目点
- 非適格株式交換「等」の適用範囲を確認する必要がある。
非適格株式移転や(H29税制改正で改正が予定されている)全部取得条項付種類株式の端数処理、株式併合による完全子法人化※など
※「少数株主の整理による完全子法人化の課税関係の見直し」の頁参照
内容につきましては、「平成29年度税制改正大綱」に基づき、情報の提供を目的として、一般的な概要をまとめたものです。そのため、今後国会に提出される予定の法案等を確認する必要があり、当該法案等において本資料に記載した内容とは異なる内容が制定される場合もありますのでご留意ください。対策の立案・実行は専門家にもご相談のうえ、ご自身の責任において取り組んでいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
税制改正の最新情報など、山田&パートナーズの税務情報のニュースレター登録は以下から