積立NISA(現行NISAと選択制)の創設
速報 平成29年度(2017年度)税制改正解説
1. 改正の概要
- 現行のNISAが積立型の投資に利用しにくいことを踏まえ、少額からの積立・分散投資を促進する目的で積立NISAが創設されます。
- 現行のNISAよりも年間投資上限額を40万円と小さくする一方で、非課税期間を20年とより長期化する制度となります。
- 非課税口座内の公募等株式投資信託(※1)に係る配当所得及び譲渡所得等が非課税となります。
項目 | 積立NISA | NISA |
対象者 | 居住者等 | 20歳以上の居住者等 |
非課税年間投資上限額 | 40万円 | 120万円(平成27年分以前は100万円) |
非課税期間 | 投資した年から最長20年間 | 投資した年から最長5年間 |
投資可能期間 | 平成30年から平成49年 | 平成26年から平成35年 |
非課税対象 | 公募等株式投資信託(※1) | 上場株式、上場新株予約権付社債 公募株式投資信託、ETF、REITなど |
口座の開設と勘定の設定 | 非課税口座を開設 累積投資勘定を設定 |
非課税口座を開設 非課税管理勘定を設定 |
(※1)株式投資信託でその受益権が金融商品取引所に上場等がされているもの又はその設定に係る受益権の募集が一定の公募により行われたもの。
2. 実務上の留意点
- 現行のNISAと選択して適用することとなる。
- 現行のNISAと同様、非課税期間に売却した場合、売却損失は税金計算上はなかったものとみなされる(損益通算等も不可)。
- 公募等株式投資信託は長期・分散投資に適した一定の投資商品に限定されている。
3. イメージ図
〇非課税年間投資上限額 40万円
〇 出典 平成29年度税制改正要望項目 金融庁より 一部改編
内容につきましては、「平成29年度税制改正大綱」に基づき、情報の提供を目的として、一般的な概要をまとめたものです。そのため、今後国会に提出される予定の法案等を確認する必要があり、当該法案等において本資料に記載した内容とは異なる内容が制定される場合もありますのでご留意ください。対策の立案・実行は専門家にもご相談のうえ、ご自身の責任において取り組んでいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
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