事業承継ファンドから出資を受けた場合の法人税等の特例
速報 平成31年度(2019年度)税制改正解説
1. 改正の概要
(1) 中小企業向け税制措置(租税特別措置法上の措置)の適用要件の緩和
一定の要件を満たす事業承継ファンド(投資事業有限責任組合)を通じた大規模法人(中小機構)による出資が、中小企業向け税制措置のみなし大企業の判定における株式から除外される(中小企業向け税制措置:中小企業投資促進税制、商業・サービス業・農林水産業活性化税制、中小企業経営強化税制、被災代替資産等の特別償却、事業継続力強化設備投資促進税制(平成31年度税制改正により創設))。
(改正前) 中小機構40%+大規模法人30%=70% ≧ 2/3 中小企業者非該当(中小企業向け税制措置の適用なし)
(改正案) 大規模法人30% < 2/3(又は1/2)中小企業者該当(中小企業向け税制措置の適用あり)
2. 適用時期
大綱に特段の記載なし
3. 実務上の留意点
事業承継ファンド組成の際に、資本構成の工夫による中小企業向け税制措置の適用可否を検討する必要がある。
4. 今後の注目点
既存の事業承継ファンドに対する中小企業向け税制措置の緩和の有無
内容につきましては、「平成31年度税制改正大綱」に基づき、情報の提供を目的として、一般的な概要をまとめたものです。そのため、今後国会に提出される予定の法案等を確認する必要があり、当該法案等において本資料に記載した内容とは異なる内容が制定される場合もありますのでご留意ください。対策の立案・実行は専門家にもご相談のうえ、ご自身の責任において取り組んでいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
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