仮想通貨に関する課税関係（所得税）
速報 平成31年度（2019年度）税制改正解説
1. 改正の概要
仮想通貨の取得価額の算出方法につき、下記の改正が行われる。
・仮想通貨の取得価額を移動平均法又は総平均法により算出することが法令上明確にされる。
| 内容 | 改正前 | 改正案 |
| 仮想通貨の取得価額の算出方法 | 法令上の記載なし。 ※ 国税庁が2017年12月1日に公表した「仮想通貨に関する所得の計算方法等について（情報）」において、所得の計算上、取得価額は移動平均法で算出することが相当であるとしていた。 ※ 継続適用を要件に総平均法によることも差し支えないとする旨の記載があり、総平均法を選択することも可能であった。 |
所得の金額の計算上必要経費に算入する金額を算定する場合におけるその算定の基礎となる期末において有する仮想通貨の価額は、移動平均法又は総平均法により算出した取得価額をもって評価した金額とする。 ※ 国税庁HPの「『仮想通貨関係FAQ』の公表について」にて、仮想通貨の計算書（excel）が公表されている。 |
2. 適用時期
大綱には明記されていない。
3. 今後の注目点
① 所得計算の簡便化するため、各取引所等から納税者へ交付される年間取引報告書の記載内容の統一が進められている。
② 相続税申告を目的として「残高証明書」「取引明細書」等の交付が予定されている。
内容につきましては、「平成31年度税制改正大綱」に基づき、情報の提供を目的として、一般的な概要をまとめたものです。そのため、今後国会に提出される予定の法案等を確認する必要があり、当該法案等において本資料に記載した内容とは異なる内容が制定される場合もありますのでご留意ください。対策の立案・実行は専門家にもご相談のうえ、ご自身の責任において取り組んでいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
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