1. 改正の概要
納税者が、国外取引または国外財産に関する書類（電磁的記録またはその写しを含む。）を税務当局が指定する日（注1）までに提示・提出せず（注2）、税務当局から租税条約等の相手国等に対して情報提供要請がされた場合（注3）において、その課税標準等又は税額等に関し、租税条約等の相手国等から提供があった情報に照らし非違があると認められるときは、税務署長は、その情報提供要請に係る書面が発せられた日から3年間は、当該事由に対して更正決定等を行うことができることとする。
（注1） 国税庁等の職員が提出等を求めた日から60日以内でその準備に通常要する日数を勘案して税務当局が指定する日
（注2） 納税者の責めに帰すべき事由がない場合を除く。
（注3） その情報提供要請が、更正決定等をすることができないこととなる日の6月前の日以後にされた場合を除き、その情報提供要請をした旨の納税者への通知が3月以内に納税者にされた場合に限る。
(運用イメージ)
2. 適用時期
2020年（令和2年）4月1日以後に法定申告期限等が到来する国税について適用する。
3. 今後の注目点
上記改正に併せて、国外取引等の課税に係る更正決定等により納付すべき国税の消滅時効等について所要の整備が行われる予定である。
内容につきましては、「令和2年度税制改正大綱」に基づき、情報の提供を目的として、一般的な概要をまとめたものです。そのため、今後国会に提出される予定の法案等を確認する必要があり、当該法案等において本資料に記載した内容とは異なる内容が制定される場合もありますのでご留意ください。対策の立案・実行は専門家にもご相談のうえ、ご自身の責任において取り組んでいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
