1. 改正の概要
(1) 背景
利子税及び還付加算金等の割合を、市中金利の実勢を踏まえて見直しを行う。
(2) 改正の内容
① 利子税等の割合の引下げ
利子税特例基準割合、猶予特例基準割合、還付加算金特例基準割合、特例基準割合（改正前）が年7.3％未満の場合には、利子税等の割合を次のように引下げる。
| 改正前 | 改正後 | |
| （ア）利子税（（イ）以外のもの） （イ）利子税（相続税及び贈与税にかかるもの） |
平均貸付割合（注1）+年1％（特例基準割合） 利子税の割合（年割合）×特例基準割合÷年7.3％ |
平均貸付割合+年0.5％（利子税特例基準割合） 利子税の割合（年割合）×利子税特例基準割合÷年7.3％ |
| 納税猶予等を受けた場合の延滞税 (全額免除の場合を除く） |
平均貸付割合+年1％（特例基準割合） | 平均貸付割合+年0.5％（猶予特例基準割合） |
| 還付加算金 | 平均貸付割合+年1％（特例基準割合） | 平均貸付割合+年0.5％（還付加算金特例基準割合） |
（注1）平均貸付割合とは次ページの②の計算式で得た割合として財務大臣が告示する割合をいう。
② 平均貸付割合の告示時期等
平均貸付割合の告示時期を、各年の「前年12月15日まで」から「前年11月30日まで」に改正するほか、平均貸付割合の計算式を次のように改正する。
2. 適用時期
2021年（令和3年）1月1日以後の期間に対応する利子税・還付加算金等について適用する。
3. 実務上の留意点
延滞税は納税猶予等の適用を受ける場合についてのみ改正があり、それ以外の延滞税は早期納付を促す観点から現行通りとなる。地方税における還付加算金等については、国税と同様の扱いとなる。
内容につきましては、「令和2年度税制改正大綱」に基づき、情報の提供を目的として、一般的な概要をまとめたものです。そのため、今後国会に提出される予定の法案等を確認する必要があり、当該法案等において本資料に記載した内容とは異なる内容が制定される場合もありますのでご留意ください。対策の立案・実行は専門家にもご相談のうえ、ご自身の責任において取り組んでいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
