給与等の支給額が増加した場合の外形標準課税の改組
速報 令和4年度(2022年度)税制改正解説
1. 改正の概要
(1) 趣旨・目的
「成長と分配の好循環」を背景にして積極的な賃上げを行った企業等に対する抜本的な税制強化措置として現行制度の改組が行われる(賃上げ税制)。この改正に伴って外形標準課税についても適用要件が改正される。
(2) 内容
法人事業税(外形標準課税)の計算において、付加価値割の課税標準からの控除額が、控除対象雇用者給与等支給増加額に変更となる。(控除額については、雇用安定控除との調整に関して所要の措置が講じられる。)
項目 | 改正前 | 改正後 |
適用要件 | 新規雇用者給与等支給額≧ 新規雇用者比較給与等支給額×102% |
継続雇用者給与等支給額≧ 継続雇用者比較給与等支給額×103% |
控除額 | ・控除対象新規雇用者給与等支給額 ※雇用安定控除との所要の調整あり |
・控除対象雇用者給与等支給増加額 ※雇用安定控除との所要の調整あり |
2. 適用時期
令和4年4月1日から令和6年3月31日までの間に開始する事業年度について適用される。
3. 実務上の留意点
法人事業税(外形標準課税)の計算における付加価値割の課税標準からの控除額に対する雇用安定控除の所要の調整内容を今後確認する必要がある。
内容につきましては、「令和4年度税制改正大綱」に基づき、情報の提供を目的として、一般的な概要をまとめたものです。そのため、今後国会に提出される予定の法案等を確認する必要があり、当該法案等において本資料に記載した内容とは異なる内容が制定される場合もありますのでご留意ください。対策の立案・実行は専門家にもご相談のうえ、ご自身の責任において取り組んでいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
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