2010年10月12日
- 税の最新情報
国税庁、グループ法人税制質疑応答事例(第2弾)を公表
国税庁は、「平成22年度税制改正に係る法人税質疑応答事例(グループ法人税制その他の資本に関係する取引等に係る税制関係)」をホームページに公表しました。
質疑応答事例は、条文では判断しにくい事項について、国税庁の解釈をQ&A形式にまとめたものです。今回の質疑応答事例は、平成22年度税制改正に係る法人税のうち、平成22年10月1日以後に適用されるグループ法人税制に関する質疑応答事例の第2弾で、全部で13問あります。「完全支配関係」「株式の持ち合い」「グループ法人間の資産譲渡」「欠損金の引継ぎ」「期限切れ欠損金」「適格現物分配」の6項目に分類されています。
今回の質疑応答事例では、グループ法人税制に関する事例に加え、その他の資本に関係する取引等に係る税制に関する事例も取り上げています。特に、平成22年度税制改正により清算中の法人に認められた期限切れ欠損金額の控除に関する事例が4問あります。
平成22年度税制改正において清算所得課税制度が廃止されたため、清算事業年度の所得にも通常の事業年度と同様の税率が適用されます。そのかわり、残余財産がないと見込まれるときには、一定の期限切れ欠損金額の控除が認められることになりました。
しかし、期限切れ欠損金額の具体的な計算方法や「残余財産がないと見込まれる」ことの意義、実在性のない資産の取扱いなどについて、条文の解釈上、疑義が生じていました。今回の質疑応答事例では、その疑義に対する解釈が記載されており、実務上の指針になりそうです。