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2010年6月27日

  • 税の最新情報

政府税調専門家委員会が中間報告「議論の中間的な整理」を公表

政府税制調査会の専門家委員会は、税制の抜本改革に向けた報告書「議論の中間的な整理」を税調に提出しました。


専門家委員会は、政府税制調査会の要請を踏まえ、「80年代以降の内外の税制改革の総括」をテーマに議論を行ってきました。今回の中間報告書は、この議論の概要をまとめたものです。


報告書は、「1.80年代以降の内外の主な税制改革とその評価」と「2.税制抜本改革を進める上での課題と考え方」の二部構成になっています。


報告書では、全体として整合性のある税制抜本改革の必要性を訴えるとともに、特に高齢化が進み人口構造が変わる中で、消費税を重視する方向で国民により幅広く負担を求める必要があるとしています。これは首相が言及した消費税増税を追認する内容といえますが、具体的な税率や増税の時期についての記載はありませんでした。


その一方で、所得再分配等の観点から累進性のある所得税に一定の役割を担わせる必要があるとし、税体系上、所得税と消費税の両者は車の両輪としてそれぞれの役割を担うべきとしています。


法人税については、「税制を国際競争力の観点からさらに議論すべき」との意見と「税負担と国際競争力とを安易に結びつけて議論すべきでない」との意見があり、税率の引き下げについて賛否が分かれたため、両論を併記するにとどまっています。


報告書には「納税者の納得や理解を得るためには、税制をどう改革するのかを、スケジュールとともに国民に明示すべきである。」との記載もあり、今後、税制改革について具体的なスケジュール等の提示もありそうです。

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