2010年10月18日
- 税の最新情報
年金型保険の二重課税 20日から還付手続き受付開始
財務省・国税庁が年金払い方式の保険商品に対する相続税と所得税の二重課税問題を巡って、徴収しすぎた所得税の還付手続きの受付を20日から開始するという報道がありました。15日に必要な政令の改正を閣議決定し、20日に公布する予定です。 還付の対象となる商品は、相続や贈与で受け取った年金形式死亡保険金のほか、仕組みが似ている学資保険や個人年金保険も含まれます。 所得税を納めすぎた可能性のある人には生命保険会社等から順次、通知が届きますが、引越しによる住所変更届を行っていない等の理由により通知が届かないケースも考えられます。通知が届かなくても還付の対象となる可能性はあるので、可能性のある人は自身で生命保険会社等に問い合わせる必要があります。 また国税庁では、施行令の公布を受けて20日以降に詳細な計算方法や、還付対象かどうかを判定するフローチャート等をホームページ上で公開する予定です。 20日に手続きを開始するのは、現行法上の時効(5年間)にかかっていない2005~09年分です。2000~04年分の還付は、法改正の必要があるため、来春以降になる見通しです。 所得や所得税額が変わることにより、住民税や国民健康保険料等の金額が変わるケースもあります。ただし、所得税の還付手続きをして還付が認められれば、市区町村に連絡がいき、自動的に手続きが行われる可能性が高く、何度も申請する必要はなさそうです。