2010年3月7日
- 税の最新情報
最高裁、ホステス課税に納税者勝訴の逆転判決
飲食店等に勤めるホステスの源泉所得税を算出する際、ホステスの報酬から差し引くことのできる控除額について争われた訴訟の上告審判決が最高裁でありました。
飲食店等の経営者には、ホステスの所得税を源泉徴収して国に納付する義務があります。ホステスの源泉徴収金額は、報酬総額から「政令で定める金額」を控除した残額の10%です。政令では、この控除額を、同一人に対し1回に支払われる金額につき5千円に「支払金額の計算期間の日数」を乗じて計算した金額としています。
原告の経営者側は「計算期間」を月約30日として、ホステス1人につき月約15万円を控除して源泉所得税を納付していました。しかし、税務署は出勤日数分の控除しか認めずに追徴課税したため、経営者側は処分の取り消しを求めて提訴していました。
1、2審判決はでは、税務署側の勝訴でしたが、最高裁は、政令の定める「計算期間」について「報酬を計算する期間の初日から末日までという時的連続性を持った概念であると解するのが自然」と文言通り解釈し、「実際の出勤日数」とする税務署側の主張を退け、審理を高裁に差し戻しました。
差し戻し高裁では事実認定のやり直しがないため、経営者側の逆転勝訴が確定したことになります。ホステス等の源泉徴収を行っている事業者は、今後、実際の勤務日数ではなく、計算の初日から末日までの日数に応じて控除額を算定する必要があるので、注意が必要です。
飲食店等の経営者には、ホステスの所得税を源泉徴収して国に納付する義務があります。ホステスの源泉徴収金額は、報酬総額から「政令で定める金額」を控除した残額の10%です。政令では、この控除額を、同一人に対し1回に支払われる金額につき5千円に「支払金額の計算期間の日数」を乗じて計算した金額としています。
原告の経営者側は「計算期間」を月約30日として、ホステス1人につき月約15万円を控除して源泉所得税を納付していました。しかし、税務署は出勤日数分の控除しか認めずに追徴課税したため、経営者側は処分の取り消しを求めて提訴していました。
1、2審判決はでは、税務署側の勝訴でしたが、最高裁は、政令の定める「計算期間」について「報酬を計算する期間の初日から末日までという時的連続性を持った概念であると解するのが自然」と文言通り解釈し、「実際の出勤日数」とする税務署側の主張を退け、審理を高裁に差し戻しました。
差し戻し高裁では事実認定のやり直しがないため、経営者側の逆転勝訴が確定したことになります。ホステス等の源泉徴収を行っている事業者は、今後、実際の勤務日数ではなく、計算の初日から末日までの日数に応じて控除額を算定する必要があるので、注意が必要です。