2010年2月21日
- 税の最新情報
ストックオプション行使益の申告漏れ 摘発相次ぐ
ストックオプションを行使して得た利益を申告せず、納税をしなかったとして、外資系企業日本子会社の社員が摘発されたという報道が相次ぎました。
摘発された社員の多くは、海外の口座で自社株を取得し、運用していたそうです。中には、1億円超の申告漏れを指摘されるケースもあったようです。
ストックオプションは、役員・従業員に対する報酬の一つで、役員や従業員が一定量の自社株式を一定期間内に予め定められた価格(権利行使価格)で取得できる権利をいいます。市場価格が権利行使価格を上回れば、権利行使後、市場で株式を売却して利益を得ることができます。
ストックオプションにより得た利益については、所得税法上、どの所得に該当するかについて裁判で争われましたが、最高裁の判決を経て、現在では「給与所得」として処理されています。しかし本事例は、所得の分類以前に、秘匿性の高い富裕層向けプライベートバンクの海外口座を利用して、ストックオプションにより得た利益そのものを申告しなかったり、ごく一部しか申告しなかったもので、悪質なケースと考えられます。
海外で株式を売却し、そのまま海外で資金を運用すると、日本でその事実をつかむのは難しいため、今までも所得逃れの手段として使われるケースがありました。そのため国税当局では、欧米との連携を強化し、海外の取引口座の情報把握に力を入れています。
今後も、海外親会社からのストックオプションに対して国税当局の厳しい目が向けられそうです。
摘発された社員の多くは、海外の口座で自社株を取得し、運用していたそうです。中には、1億円超の申告漏れを指摘されるケースもあったようです。
ストックオプションは、役員・従業員に対する報酬の一つで、役員や従業員が一定量の自社株式を一定期間内に予め定められた価格(権利行使価格)で取得できる権利をいいます。市場価格が権利行使価格を上回れば、権利行使後、市場で株式を売却して利益を得ることができます。
ストックオプションにより得た利益については、所得税法上、どの所得に該当するかについて裁判で争われましたが、最高裁の判決を経て、現在では「給与所得」として処理されています。しかし本事例は、所得の分類以前に、秘匿性の高い富裕層向けプライベートバンクの海外口座を利用して、ストックオプションにより得た利益そのものを申告しなかったり、ごく一部しか申告しなかったもので、悪質なケースと考えられます。
海外で株式を売却し、そのまま海外で資金を運用すると、日本でその事実をつかむのは難しいため、今までも所得逃れの手段として使われるケースがありました。そのため国税当局では、欧米との連携を強化し、海外の取引口座の情報把握に力を入れています。
今後も、海外親会社からのストックオプションに対して国税当局の厳しい目が向けられそうです。