国税庁、相続税法基本通達等の改正のあらまし（情報）を公表

　国税庁がホームページに、「相続税法基本通達（法令解釈通達）等の一部改正のあらまし（情報）」を公表しました。

　これは、平成２２年度税制改正等に伴い改正された相続税法基本通達（平成２２年６月１７日付課資２－１２ほか２課共同）のうち、単なる条項の異動等を除く通達についてとりまとめ、さらに説明を加えたものです。対象となっている通達は、第３条((相続又は遺贈により取得したものとみなす場合))関係、第２４条((定期金に関する評価))関係および第２５条関係です。

　このうち第２４条関係は、定期金に関する評価の際の解約返戻金等について留意的に明示したものです。

　平成２２年度税制改正では、定期金給付契約に関する権利の評価方法の改正が行われました。定期金給付契約に関する権利を取得した時において給付事由が発生しているものに関する権利の価額は、有期定期金、無期定期金又は終身定期金という態様に応じて定められた評価方法により計算されます。

　通達では、年金の方法により支払いを受ける生命保険金や退職手当金等は第２４条の適用対象となることを明らかにするとともに、一時金を分割の方法により受け取る場合には第２４条の適用対象とはならないことを留意的に明示しています。また権利の価額を計算する際に用いられる「解約返戻金」については、その金額や解約返戻金がない場合等に関する留意点を明示しています。

　改正後通達のうち、第２４条（（定期金に関する評価））関係については、平成２３年４月１日以後に相続若しくは遺贈又は贈与により取得するものについて適用されます。