特定資産の買換特例の一部延長と縮減
速報 平成27年度(2015年度)税制改正解説
1. 改正の概要
- 長期所有(10年超)の買換特例(九号)について、適用期限が平成26年12月31日から2年3ヶ月間延長されます。
- 適用対象となる買換資産の範囲が見直されます。
- 地域再生法の大都市等(仮称)以外の地域から大都市等への買換え等について、課税の繰延割合が引き下げられます。
※上記改正は所得税も同様
内容 | 改正前 | 改正案 |
適用期限 | 平成26年12月31日まで | 平成29年3月31日まで |
適用対象資産 (譲渡資産) |
10年超継続して所有している土地等、建物及び構築物 | 改正なし |
適用対象資産 (買換資産) |
一定の土地等、建物、構築物、機械装置、貨物鉄道事業用の機関車及びコンテナ用の貨車 | 一定の土地等、建物、構築物及び貨物鉄道事業用の機関車 |
圧縮限度額 (課税の繰延割合) |
一律80% | ① 大都市等以外の地域から大都市等・・・75% ② 大都市等以外の地域から特定地域・・・70% ③ 上記以外・・・80% ※後記「【参考資料】圧縮限度額の改正内容について」ご参照 |
〇 平成29年3月31日まで延長。
【参考資料】圧縮限度額の改正内容について
国土交通省出典の資料において下記の解説がされている。
①について
地方(東京23区及び首都圏近郊整備地帯等を除いた地域)から首都圏近郊整備地帯等(東京23区を除く首都圏既成市街地、首都圏近郊整備地帯、近畿圏既成都市区域、名古屋市の一部)へ・・・75%
②について
地方(東京23区及び首都圏近郊整備地帯等を除いた地域)から東京23区へ・・・70%
③について
①及び②以外の買換え・・・80%
2. 実務上の留意点
- 適用対象となる買換資産の範囲の見直し及び圧縮限度額の一部縮減がされるため、特例措置の適用にあたって十分な検討を要する。
3. 今後の注目点
- 圧縮限度額が縮減される「大都市等」及び「特定地域」の範囲について、今後、地域再生法等での確認を要する。
内容につきましては、「平成27年度税制改正大綱」に基づき、情報の提供を目的として、一般的な概要をまとめたものです。そのため、今後国会に提出される予定の法案等を確認する必要があり、当該法案等において本資料に記載した内容とは異なる内容が制定される場合もありますのでご留意ください。対策の立案・実行は専門家にもご相談のうえ、ご自身の責任において取り組んでいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
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