防衛費の財源確保のための税制措置

速報 令和5年度(2023年度)税制改正解説

1. 改正の概要

防衛力の抜本的な強化を目的に、防衛費の財源として2027年度(令和9年度)において1兆円強を確保するため、下記の税制措置を講ずる。

税目 現行制度 税制措置
(2024年(令和6年)以降)
法人税 - 防衛費財源:(基準法人税額-500万円)×4~4.5%(※1、2)
所得税 復興特別所得税:基準所得税額×2.1%
課税期間:2037年(令和19年)12月31日まで
防衛費財源:基準所得税額×1.0%
復興特別所得税:基準所得税額×1.1%
課税期間:延長(期間未定)
たばこ税 - 1本あたり3円相当の引き上げ
国産葉たばこ農家への影響に十分配慮し、段階的に実施

(※1)法人税率は原則23.2%のため、実質1%前後の負担増となる見込み。
(※2)中小法人については、課税所得2,400万円程度までは課税されない見込み(中小企業者等の法人税の軽減税率(15%)適用の場合)。課税所得2,400万円の場合の法人税額:800万円×15%+(2,400万円-800万円)×23.2%=491万円<500万円

2. 適用時期

未定(2024年(令和6年)以降の適切な時期とする旨の記載のみ)

3. 今後の注目点

  • 適用時期はいつとなるか。
  • 法人税の課税標準(基準法人税額)は、復興特別法人税と同様の取扱いとなるか(留保金課税の加算前、かつ所得税額控除・外国税額控除等の控除前の法人税額)。
  • 復興特別所得税を含めた課税期間の延長期間は何年となるか。

 

内容につきましては、「令和5年度税制改正大綱」に基づき、情報の提供を目的として、一般的な概要をまとめたものです。そのため、今後国会に提出される予定の法案等を確認する必要があり、当該法案等において本資料に記載した内容とは異なる内容が制定される場合もありますのでご留意ください。対策の立案・実行は専門家にもご相談のうえ、ご自身の責任において取り組んでいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

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