東京都が課税している宿泊税の平成26年度の税収が、過去最高の16億2000万円に達したという報道がありました。これまでは平成19年度の24億1000万円が最高でした。
宿泊税は、ホテル又は旅館に宿泊する方に課税する法定外目的税で、東京都では平成14年10月1日から実施されています。税額は、1人1泊税抜き1万円以上で100円、同1万5000円以上で200円です。海外では、ニューヨーク、ハワイ、ローマなど多くの都市で課税されている宿泊税ですが、日本では現在、東京都でのみ課税されています。
法定外目的税とは、特定の使用目的や事業の経費とするために、地方税法に定められていない税目を、各地方自治体が条例により定める税をいいます。東京都の宿泊税は、国際都市東京の魅力を高めるとともに、観光の振興に要する事業の経費に充てるために導入されています。
具体的には、次のような取組みに全額が使われているそうです。
・外国人旅行者誘致の新たな展開
多様なターゲットに向けたプロモーション、ツイッター・フェイスブック等のSNSなど
多様な媒体を活用した情報発信など
・魅力を高める観光資源の開発
外国人旅行者誘致に向けた観光資源開発、観光まちづくりに着手する地域への支援など
・受入環境の充実
ICTを活用した情報提供の充実、道路・交通機関等における案内サインの多言語化など
宿泊税の増収により、東京オリンピックに向けて、外国人旅行者の受け入れ態勢の更なる強化が図れそうです。