海外デスクレポート

2023年6月14日

シンガポールにおける就労ビザ(Employment Pass)の審査基準 (シンガポール)

シンガポールにおける就労ビザ(Employment Pass)の審査基準 (シンガポール)

日本法人の従業員がシンガポール法人に駐在等する場合、Employment Passを取得するケースが一般的です。20239月より、このEmployment Passを取得するための審査基準が変更されます。

この審査基準はComplementarity Assessment Framework(以下、COMPASS)といい、昨年からその変更内容について適宜アナウンスがされています。

COMPASSはポイント制審査で、「給与」「学歴」「多様性」「現地雇用」の4項目を基本評価基準とし、それぞれ0ポイント~20ポイントが付与されます。今回はこの4項目のうち、「給与」及び「学歴」について解説します。

 

(1) 給与基準

COMPASSの給与基準では、各業種、各年齢の給与水準に応じて10ポイント又は20ポイントが付与されます。23歳以下45歳以上は下記の表のとおり基準が固定しておりますが、23歳超・45歳未満は、それらの間の額で、年齢が上昇するにつれて、給与水準の基準額が増加します(表の記載は割愛)。

業種 10ポイントに必要な給与
(PMETをベンチマークとした65%相当の給与)
 20ポイントに必要な給与
(PMETをベンチマークとした90%相当の給与)
年齢 ≤ 23 年齢 ≥ 45 年齢 ≤ 23 年齢 ≥ 45
製造業 $5,000 $9,700 $7,000 $15,800
建設業 $4,800 $7,500 $7,300 $13,700
卸売業 $5,100 $10,100 $7,600 $18,600
小売業 $4,600 $6,500 $7,000 $13,600
航空及び海上輸送 $5,200 $11,600 $7,700 $20,400
陸上輸送
及びロジスティクス
$4,500 $7,300 $6,500 $15,700
宿泊施設 $4,200 $6,400 $5,400 $11,200

(※1)PMETとは、Professionals, Managers, Executives and Techniciansを指します。
(※2)固定月給22,500SGD以上の候補者はCOMPASSが免除されます。
(※3)23歳超45歳未満は上記基準の間で、年齢の増加とともに基準も増加していきます(記載割愛)。

上記以外の業種についても、給与のベンチマークは公表されており、今年の9月以降にEmployment Passを申請する場合は、給与についても事前に検討が必要なると考えられます。

 

(2) 学歴基準

COMPASSの学歴基準では、卒業した大学のランクに応じて、ポイントが付与されます。

具体的には、トップティア教育機関(Top-tier institutions)の卒業資格を有する者は20点、一般的な大卒等(Degree-equivalent qualifications)の場合は10点、左記以外の場合は0点、となります。

トップティア教育機関とは、QS世界大学ランキングの上位100位の大学等をいうこととされており、現在、日本からは東京大学、京都大学、東京工業大学、大阪大学及び東北大学の5校のみが選出されています。

 


  • 記載された内容は執筆者個人の見解であり、当税理士法人の見解ではないことをご了承ください。
  • 本記事の内容は一般的な情報提供であり、具体的な税務・会計アドバイスを含むものではありません。
  • 税制改正により、記載の内容と異なる取扱いになる可能性がありますことをご了承ください。
  • 入江 貴陽

    この記事の著者

    入江 貴陽
    税理士法人山田&パートナーズ
    シニアマネージャー 税理士

    2013年入社。日本国内にて税務顧問、事業承継及びM&A関連業務を中心に関与し、2020年よりシンガポール駐在。シンガポールへの進出案件、組織再編業務、移住支援業務等に従事。

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