シンガポールにおける配当税制の概要及びシンガポール法人/日本法人間で配当を実施する場合の課税の取扱いについて解説致します。
(1) シンガポール法人における配当税制の概要
シンガポールでは、法人の所得に対して1回のみ課税を行うという制度(ワンティア・システム)が導入されているため、既に法人税が課せられた後に支払われる配当金には、原則として課税がありません。
① 配当を受領する側の取扱い
シンガポール法人が他のシンガポール法人から配当を受領する場合、課税はありません。
また、シンガポール法人がシンガポール国外法人から、下記の3つの要件を満たす配当を受領する場合、課税はありません。
- 配当の源泉地国(配当の支払法人の所在国)において、当該配当の源泉となる所得が課税対象となっていること。
- 配当を受領した時点において、当該配当の源泉地国における最高法人税率が15%以上であること。
- シンガポール国内で非課税の取扱いとなることがシンガポール法人に有利であること。
② 配当を実施する側の取扱い
シンガポール法人が他の法人へ配当を実施する場合、当該シンガポール法人に源泉税課税等はありません。
(2) シンガポール法人から日本法人へ配当を実施する場合の課税について
シンガポール法人から日本法人へ配当を実施する場合、シンガポール法人側において配当に対して課税はありません。なお、日本法人側においては、配当の95%が益金不算入となる外国子会社配当等の益金不算入制度が適用できる場合があります。
(3) 日本法人からシンガポール法人へ配当を実施する場合の課税について
日本法人からシンガポール法人へ配当を実施する場合、日本法人側において源泉徴収課税があります。この場合の税率は、日星租税条約の適用を前提に以下のとおりです。
- 一定の期間、議決権株式の25%以上を保有している場合:5%
- 上記以外の場合:15%
- 記載された内容は執筆者個人の見解であり、当税理士法人の見解ではないことをご了承ください。
- 本記事の内容は一般的な情報提供であり、具体的な税務・会計アドバイスを含むものではありません。
- 税制改正により、記載の内容と異なる取扱いになる可能性がありますことをご了承ください。