中国・企業の外債枠が純資産2.5倍まで拡大
2020年3月12日、中国人民銀行は「中国人民銀行 国家外貨管理局 全範囲クロスボーダー融資マクロプルーデンス政策因数の調整についての通知」(銀発[2020]64号、以下「本通知」)を公布した。本通知の公布日以降、外債の調達に係るマクロプルーデンス政策因数は1から1.25に引上げられ、マクロプルーデンス方式を選択した企業の外債の調達可能枠は、最大純資産の2.5倍まで拡大される。本通知の目的は、コロナウイルスの影響で資金繰りに苦戦する中小企業に対する外債枠に係る規制を緩和し、クロスボーダー融資などの多様な資金調達手段の確保を図ることにある。
マクロプルーデンス方式は2016年に公布されて以降、上海・天津・広東・福建の4つの自由貿易試験区で試行され、中国全土適用となった外債管理方式である。同方式は、過去に別々で管理された人民元外債及び外貨外債を統括するために様々計算因数を設定したものであり、返済後借入枠が復活できる残高管理方法として利便性が高い。2017年2月に、レバレッジ率を1から2に引上げたことに伴い、外債枠が純資産の2倍まで拡大している。
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