国税庁は、「平成27年度租税滞納状況について」をホームページに公表しました。滞納とは、国税が納期限までに納付されず、督促状が発付されたものをいいます。
新規発生の租税滞納額をみると、平成27年度は前年度より16.2%増加し、6,871億円となりました。平成26年度より増加したものの、最も新規滞納発生額の多かった平成4年度の36.4%と引き続き低い水準となっています。
滞納発生割合も1.2%と、平成16年度以降12年連続で2%を下回っています。この割合は国税庁発足以来、最も低い割合であった前年度(1.1%)と同水準となっています。
一方、滞納の整理をした額は7,744億円と、前年度より15.9%増加し、新規発生滞納額6,871億円を873億円上回りました。その結果、滞納整理中のもの(滞納残高)は、9,774億円(前年度比△8.2%)となりました。平成11年度以降、17年連続で減少し、ピーク時(平成10年度、2兆8,149億円)の34.7%になっています。
消費税の新規の滞納額をみると、4,396億円と前年度より33.4%増えています。消費税の税率が8%に上がったことで、払えなくなった事業者が増えたと推測されます。ただし、消費税の滞納残高は3,340億円と、前年度より4%減少しており、国税庁が整理促進に努めた成果がうかがわれます。