国税庁は、相続税申告書への被相続人のマイナンバー(個人番号)記載の取扱いを見直し、平成28年10月以降に提出する相続税申告書から、被相続人のマイナンバーの記載を不要にすると公表しました。
従来は、平成28年1月1日以降に相続又は遺贈(贈与をした者の死亡により効力を生ずる贈与を含みます)により取得する財産に係る相続税の申告書には、被相続人のマイナンバーの記載が必要でした。
この被相続人の個人番号の記載について、納税者より「故人から相続開始後に個人番号の提供を受けることはできないため、相続税申告書に被相続人の個人番号を記載することが困難である。」、「相続開始前において、相続税の申告のために、あらかじめ個人番号の提供を受けておくことは、親族間であっても抵抗がある。」といった意見が寄せられたようです。
相続税申告書の様式も、被相続人のマイナンバーを記載不要とする様式に変更されています。なお、既に提出した相続税申告書に、被相続人のマイナンバーが記載されている場合には、税務署側でマイナンバー部分をマスキングするとしています。