国税庁はホームページに「平成27年分の相続税の申告の状況について」を公表しました。平成27年分の相続税の課税割合は、8.0%と前年から3.6ポイントと大幅に上昇しています。ここ10年間は4.1~4.4%を推移していましたので、ほぼ倍増したことになります。
平成27年1月より改正相続税法が適用になるので、平成27年分の相続税の課税売上割合が上昇することは想定されていました。しかし8.0%と、当初の見込み(6~7%)を超えた上昇になったのは、株価や地価が上昇した影響も大きいようです。
相続財産の内訳を構成比でみると、「土地」38.0%、「現金・預貯金等」30.7%、「有価証券」14.9%、「その他」11.0%、「家屋」5.3%となり、前年と比べると「土地」は減少し、「現金・預貯金等」は平成に入ってから最高の構成比となりました。
相続税の課税対象者数は約10万3千人と増加(前年比+83.2%)する一方、1人当たりの税額は1758万円と715万円減少(前年比△28.9%)しており、相続税の課税対象者の裾野が広がっていることがうかがえます。