平成27年度に時効で消滅した地方税の滞納分は、前年度比25.4%減の393億円と、平成11年度の統計開始以来、過去最低となったことが、総務省がまとめた「地方税の不納欠損処理額」から分かったという報道がありました。
地方税の徴収権の時効は、納付期限の翌日から起算して5年です。リーマンショック以降、500億円前後で推移していましたが、初めて300億円台まで減少しました。
この背景には、景気回復により滞納が減少したことに加え、自治体による徴収強化があると考えられます。具体的な施策として、納付のコールセンターから直接、滞納者に対して電話をして自主的納付を呼びかける、滞納者が所有する自動車等に対してタイヤロックを用いて差し押さえる、インターネットオークションを活用した公売により滞納税金を回収するといったものが紹介されています。
納税方法が多様化により、コンビニエンスストアからも手軽に納税できる環境が整ってきていることも、滞納の減少に役立っているようです。