国税庁は7月3日、相続税や贈与税の課税の際に土地等の評価基準となる平成29年分の路線価を公表しました。
全国約32万5千地点の標準宅地の平均路線価は前年比0.4%のプラスとなり、2年連続の上昇です。
平成29年分の路線価日本一は、32年連続で東京の銀座5丁目銀座中央通りとなり、バブル期の価格を超えました。
都道府県ごとに見ると、東京、大阪、愛知など13の都府県で平均路線価が前年と比べて上昇しています。前年に続き、訪日外国人客らを見込んだホテルや商業施設の用地需要が高くなっていることが背景にあるようです。
都道府県の県庁所在都市の最高路線価を見ると、東京、大阪、愛知など27の都道府県で前年と比べて上昇しており、大都市を中心に都市部での上昇傾向が鮮明になっています。
なお、原子力発電所の事故により帰還困難区域、居住制限区域及び避難指示解除準備区域に設定されている区域内に存する土地等については、路線価等を付すことが難しいため、引き続き評価額はゼロとされています。