国土交通省は3月20日、2019年1月1日時点の公示地価を公表しました。
公示地価とは、土地取引における特殊な事情などが取り除かれた、自由な取引において通常成立すると考えられる1平方メートル当たりの価格を示します。公示地価の決定は、まず1地点について不動産の鑑定評価の専門家である2人の不動産鑑定士が各々別々に現地を調査し、最新の取引事例やその土地からの収益の見通しなどを分析して評価を行います。さらに、地点間や地域間のバランスなどを検討し、国土交通省の土地鑑定委員会が最終的に決定しています。8月頃、国税庁より公表される相続税路線価は、相続税及び贈与税の算定基準となる土地評価額ですが、公示地価の8割程度が目安とされています。
公示地価の全国平均では、全用途平均・商業地は4年連続、住宅地は2年連続の上昇となり、いずれも上昇基調を強めています。特に地方圏では、全用途平均・住宅地、工業地で、平成4年以来27年ぶりに上昇に転じるなど、地価の回復傾向は全国的に広がりを見せています。国土交通省は、住宅ローン減税や日銀の低金利政策などに需要を下支えする効果があり、交通利便性や住環境の優れた地域を中心に地価が回復したためと説明しています。
個別地点の価格等については、標準地・基準地検索システムに掲載されていますので、詳細をお知りになりたい方は、こちらをご覧下さい。