国税庁・国税不服審判所は、「平成25年度における訴訟の概要」「平成25年度における異議申立ての概要」「平成25年度における審査請求の概要」を公表しました。概要を見ると、平成25年度の課税処分に対して納税者が起こした異議申し立ては2358件と過去10年間で最少となり、前年度と比べると31.1%減少しています。また、異議申し立てが認められずに国税不服審判所に審査請求したケースは同比20.7%減の2855件、訴訟となったのは同比14.7%減の290件でした。
異議申立ての状況をみると、発生件数は、「その他」の税目を除いて軒並み減少しています。処理件数2534件のうち、納税者の主張が何らかの形で受け入れられた割合は10.0%と、こちらは前年度をわずかに0.1ポイント上回っています。
不服審判所へ審査請求を行い、処理された3073件のうち、納税者の主張が何らかの形で受け入れられた割合は7.7%と前年より4.8ポイント減少して
います。
一方、訴訟の終結状況をみると、納税者の主張が何らかの形で認められた割合は7.3%と、前年度を1.0ポイント上回っています。
訴訟前の段階の審査請求では、納税者の主張が何らかの形で認められるケースが、前年度と比べて減っていますが、訴訟では逆に増加しており、今後の動向が注目されます。
※ 国税庁の公表資料に訂正(6月24日付)がございましたので、本トピックスの数字も合わせて修正いたしました。