国税庁は7月1日、相続税や贈与税の課税の際に土地等の評価基準となる平成26年分の路線価を公表しました。
全国約33万9千地点の標準宅地の平均路線価は前年比0.7%減少し、リーマン・ショック以来6年連続の下落となりました。ただし、その下落幅は1.1ポイント減少しており、その下げ幅は縮小傾向にあるようです。
都道府県ごとに見ると、東京、大阪、愛知など8つの都府県で平均路線価は前年と比べて上昇しており、都市部での上昇傾向が鮮明になりました。東京の銀座5丁目銀座中央通りは前年比9.7%の上昇、大阪の「あべのハルカス」に近いあべの筋は同20.8%の上昇、愛知の名古屋駅前の名駅通りは、リニア中央新幹線の開業に向け再開発が進められていることもあり、同10%上昇しています。
なお、国税庁は、平成26年1月1日現在において原子力発電所の事故により帰還困難区域、居住制限区域及び避難指示解除準備区域に設定されている区域内に存する土地等については、路線価等を付すことが難しいため、平成26年1月1日か12月31日までの間に当該土地等を相続、遺贈又は贈与により取得した場合、当該土地等は評価しない(つまりゼロ)としています。