国税庁は10月29日、ホームページに「社会保障・税番号制度について」を開設しました。
社会保障・税番号制度、いわゆるマイナンバー制度とは、行政の効率化と国民の利便性の実現を目的に導入される番号制度です。平成28年1月の利用開始(予定)に向け、政府は本格的な周知活動をはじめているようです。
国税庁ホームページでは、社会保障・税番号制度の目的、今後の導入スケジュール、制度の概要、国税庁の取組のほか、国税分野におけるFAQや税務関係書類への番号記載時期等、税に関するものについて特に詳しく説明しています。
税務関係書類に記載する個人番号・法人番号は、具体的には以下の通りです。
1.申告書等を提出される方
2.申告書等に記載された所得税の控除対象となる配偶者及び扶養親族
3.申告書等に記載された青色事業専従者及び白色事業専従者
4.源泉徴収義務者等を経由して税務署長等に提出すべきこととされている申告書等を提出される方及び当該申告書を受理した源泉徴収義務者等
5.法定調書の対象となる金銭等の支払等を受ける方その他法定調書に記載すべき方(控除対象扶養親族等)
従って、企業が提出する給与所得の源泉徴収票には、法人番号と従業員の個人番号の記載が必要となり、扶養控除等申告書には従業員だけでなく配偶者や扶養親族の個人番号の記載も必要です。
個人番号は、利用範囲が法律により限定され、厳重な管理・保管が求められます。たとえ小規模な事業者であっても、従業員がいれば従業員の個人番号を取り扱うため、適切な管理のために必要な措置を講じなければなりません。なお、この具体的な措置については、特定個人情報保護委員会からガイドラインが示される予定です。
[主な税務関係書類への番号記載開始時期]
○ 所得税 平成28年1月1日の属する年分以降の申告書から
○ 贈与税 平成28年1月1日の属する年分以降の申告書から
○ 法人税 平成28年1月1日以降に開始する事業年度に係る申告書から
○ 消費税 平成28年1月1日以降に開始する課税期間に係る申告書から
○ 相続税 平成28年1月1日以降の相続又は遺贈に係る申告書から
○ 法定調書 平成28年1月1日以降の金銭等の支払等に係る法定調書から
○ 申請書・届出書 平成28年1月1日以降に提出すべき申請書等から