経済産業省(経産省)は8月23日、ホームページに「『キャッシュレス・消費者還元事業』の準備状況等についてお知らせします」を公表しました。この公表資料によると、「キャッシュレス・消費者還元事業」の8月下旬時点での登録決済事業者は775社、加盟店登録申請は約43万件を超えたそうです。この1か月でほぼ倍増したことになります。
「キャッシュレス・消費者還元事業」(ポイント還元事業)は、2019年10月1日の消費税率引上げに伴い、需要平準化対策として、キャッシュレス対応による生産性向上や消費者の利便性向上の観点も含め、消費税率引上げ後の9か月間に限り、中小・小規模事業者によるキャッシュレス手段を使ったポイント還元を支援するものです。具体的には、消費者が中小事業者等で商品等の代金を電子マネー、QRコードやクレジットカードなどキャッシュレス決済手段により支払う場合、5%(フランチャイズチェーンは2%)が消費者に還元されます。
加盟店登録申請状況を地方別にみると、「関東地方」が133,934店(構成比31.0%)で最も多く、以下、「近畿地方」83,712店(同19.4%)、「中部地方」75,666店(同17.5%)となっています。業種分類別にみると、「小売業」が62%、「飲食業」が15%、「その他サービス業等」が24%を占めています。
このポイント還元について、消費者からするとどの店舗が対象となるのかわかりづらいという声も聞かれます。今後、経産省では10月1日からの事業開始に向け、消費者向け広報を本格化させるため、対象店舗に対し、ポスターなどの消費者向け店頭用広報キットの発送を開始し、また、対象となる決済手段一覧をホームページへ公表する予定です。9月中旬には、対象店舗を検索するための地図アプリを公表するなど、引き続き、消費者に分かりやすい広報に取り組むとしています。