税のトピックス

2020年8月3日

  • 相続税・贈与税

相続税の物納・延納 申請件数、金額がともに前年度より減少

相続税の物納・延納 申請件数、金額がともに前年度より減少

 国税庁は、ホームページにおいて「相続税の物納処理状況等」「相続税の延納処理状況等」の令和元年度分データを更新しました。

 相続税は金銭で一時に納付することが原則ですが、一時に納付することが困難である一定の場合には、納税者の申請により、その納付を困難とする金額を限度として、担保を提供することにより、分割して支払うこと(延納)ができます。また、延納によっても金銭で納付することが困難な場合には、納税者の申請により、その納付を困難とする金額を限度に、一定の相続財産を相続税として納めること(物納)が認められています。

 ホームページの資料を見ると、令和元年度は、相続税の延納申請件数・金額、物納申請件数・金額が前年度と比べて減少しています。

 延納の令和元年度申請件数は1,122件、金額は459億円で、前年度に比べると件数は13.0%減、金額も20.7%減少しています。物納の令和元年度申請件数は61件、金額は186億円で、前年度に比べると件数は38.4%減、金額も42.6%減と大幅に減少しました。

 物納申請状況の推移をグラフでみると、大きな改正があった平成18年度税制改正の影響を受け、平成19年度は件数・金額ともに数字が減少しています。その後リーマンショックによる景気後退により、申請件数・金額ともに増加がみられますが、ここ5年ほどは低い数字になっています。

出典:国税庁「相続税の物納処理状況等」よりYP作成
税のトピックスに戻る