国税庁は、ホームページに「令和元年度におけるe-Taxの利用状況等について」を公表しました。e-Taxとは、インターネットで国税に関する申告や納税、申請・届出などの手続ができるシステムです。
このe-Taxの令和元年度の利用状況を見ると、利用合計数は4,226万1,610件と前年度より12.4%増加しました。
手続別の利用合計数は、所得税の申告1,243万5,802件(前年度比+8.4%)、法人税の申告236万8,882件(同比+4.4%)と、いずれも前年度と比べて増加しています。
利用率を見ると、所得税の申告59.9%(前年度比+2.0ポイント)、法人税の申告87.1%(同比+2.8ポイント)となっています。所得税の申告における利用率は、マイナンバーカードの普及割合等に左右されることもあり、法人税の申告と比べると利用率が低くなるようです。マイナポイント制度等の影響により、マイナンバーカードの交付枚数率が上昇していることから、来年度の所得税申告におけるe-Tax利用率は高くなるかもしれません。
国税庁では、e-Tax普及・定着に向けて取り組んでおり、令和元年度における新たな取組みとしては「利用範囲の拡大(相続税申告)」「利便性向上」「システム改善等」があるそうです。ただし、e-Taxの利用満足度は74.2%と、前年度と比べて7.3ポイント減少してしまいました。国税庁では、「コロナ禍で初めてe-Taxを利用され、手続や操作に手間取った方が増えたこと」などを要因としています。