国税庁が発表した「令和元事務年度 法人税等の申告(課税)事績の概要」によると、今年3月までに事業年度が終了して7月末までに税務申告をした法人の申告所得金額は、前年度比11.4%減の65兆52億円となり、10年ぶりに減少したことがわかりました。下げ幅は統計を取り始めた昭和42年以降、リーマンショックやバブル崩壊時に次いで3番目に高い数字となっています。
申告税額は11兆5,546億円で、前年度比9.7%減となりました。新型コロナウイルス感染症による経済活動の低迷の影響が大きいようです。
e-Tax(オンライン)の利用件数は、236万9千件と前年と比べて4.4%増加しました。e-Taxの利用率でみると、87.1%と前年度と比べ2.8ポイント上昇しています。
国税庁では、令和2年4月からの大法人のe-Tax義務化とともに、e-Taxの利用を促進するために、(1)提出情報等のスリム化、(2)データ形式の柔軟化、(3)提出方法の拡充、(4)提出先の一元化、(5)認証手続の簡便化等、利便性の向上を図る施策を順次実施してきました。
各分野でデジタル化への動きが活発化しているため、今後もe-Tax利用率は増加しそうです。