国税庁は、ホームページに掲載している「年末調整手続の電子化及び年調ソフト等に関するFAQ」を更新しました。追加、削除された項目だけでなく、更新された設問も多く、内容が変わっているようです。
年末調整手続の電子化とは、年末調整の際に、
(1)従業員が、保険会社等から控除証明書等をデータで取得し、
(2)そのデータを「年調ソフト」等に取り込んで従業員が保険料控除申告書などをデータで作成、
(3)控除額が自動計算された保険料控除申告書等を勤務先にデータで提供し、
(4)勤務先において、提供されたデータを基に年税額を自動計算し、提供されたデータを保管する
ものをいい、令和2年分の年末調整から導入されています。
今回、新たに追加された設問は、下記の3問です。
〔問2-17〕従業員の控除証明書を電子化するとのことですが、当社で契約している団体扱い保険についても電子化できるのですか。
〔問2-18〕年調ソフトから印刷した年末調整申告書について、国税庁ホームページに掲載している様式と大きく異なるのですが、紙を原本とした場合に、この印刷した申告書を保存すればよいのでしょうか。
〔問5-7-2〕Windows版の年調ソフトについて、国税庁ホームページからダウンロードした場合のインストール方法を教えてください。
なお、年末調整手続を電子化するにあたり、従来は、勤務先が所轄税務署長あてに申請書を提出し、承認を受ける必要がありましたが、令和3年度税制改正によりこの要件は削除されました。税務署への事前承認が不要となりましたので、ご注意ください。