国税庁が発表した「令和2事務年度 法人税等の申告(課税)事績の概要」によると、今年3月までに事業年度が終了して7月末までに税務申告をした法人の申告所得金額は 70兆1,301億円となり、前年度と比べると7.9%増加したことがわかりました。
申告税額は12兆1,220億円で、前年度比4.9%増とやはり増加しています。
黒字申告割合は 35.0%で前年と比べると0.3ポイント低下しましたが、 黒字申告1件当たり所得金額は 6,662万8千円と、前年度と比べて 7.9%増加しています。黒字申告をする法人の割合は低下しても、各黒字法人の所得金額は増加しているようです。
一方、欠損金額は23兆7,219億円と、こちらも前年度と比べて増加しています。60.1%増と大幅な増加になっています。
赤字申告割合は65%と前年度0.3ポイント増の微増ですが、赤字申告1件当たり欠損金額は1,212万1千円、前年度比56.1%増と大幅に増加しています。
赤字法人の数が増え、さらに各赤字法人の欠損金額も増加していることがうかがえます。
令和2事務年度の事績を見ると、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、黒字法人と赤字法人の「二極化」が進んだことが数字に表れています。