財務省は、令和4年度の国民負担率が、前年度の実際の負担率48.0%から1.5ポイント低下して46.5%となる見通しと発表しました。
過去最高だった前年度を下回るものの、10年連続で40%台の高水準の数字となる見込みです。
国民負担率とは、企業や個人が得た国民全体の所得総額である国民所得に対して、税金と社会保険料が占める割合をいいます。
令和4年度の国民負担率の内訳ですが、租税負担率は、前年度28.7%から0.9ポイント減の27.8%(国税17.3%、地方税10.5%)。医療費や年金などの保険料の社会保障負担率は、前年度から0.6ポイント減の18.7%となります。
一方、OECD加盟35ヵ国中比較可能な34ヵ国で比較した場合(2019年(令和元年)実績)、最も高いのがルクセンブルグの93.4%で、最も低いのがメキシコの21.7%、日本は25番目となっています(44.4%)。
日本の数値はOECD加盟国と比較するとさほど高くはありませんが、日本の過年度と比較すると高い水準が続くことから、今後の国民負担の在り方に関する議論は続きそうです。