総務省は、「ふるさと納税に関する現況調査結果の概要」を取りまとめ、ホームページに公表しました。
この調査は、市区町村を対象に、令和3年1月から12月までの間に行われたふるさと納税について、令和4年6月1日時点の控除の適用状況をまとめたものです。
ふるさと納税は、生まれ故郷や応援したい地方自治体に寄付すると住民税などが控除される制度です。
調査結果をみると、ふるさと納税の受入額は総額で8,302億円と、前年度と比べると23.5%増加しています。受入件数は4,447万件、同比27.5%増加しています。
ふるさと納税に係る住民税控除額は、5,672億円(対前年度比+28.0%)、適用者数は741万人、同比31.3%増とこちらも増加しています。このうち、50.6%の375万人が「ふるさと納税ワンストップ特例制度」の適用を受けています。前年度47.8%から2.8ポイント上昇しました。この特例制度もすっかり定着したようです。
都道府県別にみると、東京都からのふるさと納税控除額は1,429億円、神奈川県595億円、大阪府465億円と、大都市部から住民税が流出しています。流出額が膨らむと行政サービスに影響が出かねない、と懸念する大都市部の自治体もあります。
一方、受け入れ額が最も多かった自治体は、北海道紋別市の153億円、宮崎県都城市146億円、北海道根室市146億円と続いています。
109億円を受け入れた宮崎県都農町は令和4年1月14日に、78億円を受け入れた兵庫県洲本市は同5月1日に、それぞれふるさと納税の対象となる地方団体の指定の取消しを受けています。取消日以降の寄附については、ふるさと納税の対象とはなりませんのでご注意ください。