財務省は、2023年(令和5年)年度の国民負担率が、前年度の実際の負担率47.5%から0.7ポイント低下して46.8%となる見通しと発表しました。11年連続で40%台の高水準の数字となる見込みです。
国民負担率とは、企業や個人が得た国民全体の所得総額である国民所得に対して、税金と社会保険料が占める割合をいいます。
令和5年度の国民負担率の内訳ですが、租税負担率は、前年度28.6%から0.5ポイント減の28.1%(国税17.7%、地方税10.4%)。医療費や年金などの保険料の社会保障負担率は、前年度から0.1ポイント減の18.7%となります。
一方、OECD加盟38ヵ国中比較可能な36ヵ国で比較した場合(2020年(令和2年)実績)、最も高いのがルクセンブルグの84.6%で、最も低いのがチリの23.9%、日本は22番目となっています(47.9%)。
日本の数値はOECD加盟国と比較するとさほど高くはありませんが、日本の過年度と比較すると高い水準が続くことから、今後の国民負担の在り方に関する議論は続きそうです。