経済産業省は、「令和4年中小企業実態基本調査(令和3年度決算実績)速報」を取りまとめ、公表しました(同時発表:中小企業庁)。
これは、中小企業庁が、中小企業の財務情報、経営情報等を把握するため、業種横断的な実態調査として毎年行っているものです。今回で19回目の実施となります。
調査結果を見ると、1企業当たりの売上高は1.8億円(前年度比+5.0%)、1企業当たりの経常利益は871万円(同+31.4%)となっています。
社長(個人事業主)の年齢別構成比をみると、「70歳代」(27.0%)が最も高く、次いで「60歳代」(26.4%)、「50歳代」(22.7%)の順となっています。
年齢別構成比を産業大分類別にみると、60歳代以上が占める割合が最も高いのは「不動産業、物品賃貸業」(73.2%)、50歳代以下は「情報通信業」(57.4%)となっています。
一方、中小企業の社長(個人事業主)の事業承継の意向別構成比をみると、「今はまだ事業承継について考えていない」(41.3%)が最も高く、次いで「親族内承継を考えている」(25.6%)、「現在の事業を継続するつもりはない」(24.0%)となっています。
事業承継の意向別構成比を産業大分類別にみると、社長の年齢で50歳代以下の割合が最も高かった「情報通信業」では、「今はまだ事業承継について考えていない」と答えた割合が57.4%と高くなりました。
具体的に引継ぎを考えている割合は、社長の年齢で60歳代以上の割合が高かった「不動産業、物品賃貸業」が最も高く、「親族内承継を考えている」と答えた割合は51.1%を占めています。
「現在の事業を継続するつもりはない」と答えた割合が、「生活関連サービス業、娯楽業」では39.8%、「小売業」で30.5%と高くなっているのが気になります。