日本商工会議所は、要望書「中小企業の脱炭素・カーボンニュートラルに向けた取組推進に関する要望について」を公表しました。
本要望は、政府が2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする「2050カーボンニュートラル」の実現を掲げる中、中小企業においても脱炭素・カーボンニュートラルに向けた取組を一層推進するために、必要な要望事項についてとりまとめたものです。
脱炭素・グリーン分野における国家間競争が激化する中、大企業と中小企業が連携して、脱炭素・カーボンニュートラル対策に取り組んでいくことが必要とする一方、中小企業が取組むためには「マンパワー・ノウハウ不足」「算定方法がわからない」「資金不足」が課題であり、実現に向けては関係省庁の協力が不可欠としています。
本要望書の構成は、下記の通りです。
出典:日本商工会議所「【概要】中小企業の脱炭素・カーボンニュートラルに向けた取組推進に関する要望」
脱炭素に取組む中小企業に対しては、「知る・測る・減らす」(理解、把握・測定、削減)の3ステップでの支援の一層の強化とともに、取引先等との連携・協力による取組=「つなぐ」が求められるとしています。
<中小企業の温室効果ガス排出削減に向けた取組推進>
【知る】中小企業の脱炭素行動を促す情報提供・発信の一層の強化
【測る】自社の排出量を「見える化」し、削減につなげる社内の仕組みづくり
【減らす】省エネ・脱炭素を目的とする設備投資への資金支援のさらなる拡充
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【つなぐ】取引先大手企業等との連携・協力による脱炭素取組の推進
このほか要望書では、脱炭素の動きを中小企業の新たなビジネス機会と捉え、成長・活性化、ひいては地域の産業振興・経済発展へとつなげていくことが肝要であるとして、「地域と中小企業の成長・発展につながる脱炭素の取組推進」のための項目も、要望しています。