財務省のホームページに、平成29年度税制改正に対する各省庁の要望が公表されました。各省庁の要望は平成28年度で期限切れとなる措置の拡充・延長が中心ですが、制度・措置を新設する要望もあります。
金融庁の要望内容を見ると、前年同様、「上場株式等の相続税評価の見直し等(相続税)」を新設項目として要望しています。新聞報道によると、評価額を時価の90%に引き下げるよう要望し、前年の70%から引き下げ幅を抑えるようです。
経済産業省の要望内容を見ると、「第4次産業革命を中心とした「攻めの経営」の推進」「地域経済・中小企業の活力強化」「グローバル化に対応した事業環境整備」「車体課税の抜本見直し」の4つの項目にわけ、要望しています。
具体的に見ると、「攻めの経営」を促す役員給与等に係る税制の整備、中小・小規模事業者の「攻めの投資」の抜本強化など、「攻める」という文言が目立ちます。
各省庁の要望が出そろうと、いよいよ税制改正の議論が始まります。今後の税制改正の議論の行方が注目されます。