財務省は、平成29年度の国民負担率が、前年度と横ばいの42.5%になる見通しと発表しました。
国民負担率とは、企業や個人が得た国民全体の所得総額である国民所得に対して、税金と社会保険料が占める割合をいいます。平成29年度の国民負担率の内訳は、租税負担率は、前年度25.0%から0.1ポイント増加の25.1%(国税15.2%、地方税9.9%)。医療費や年金などの保険料の社会保障負担率は、前年度から0.1ポイント減の17.4%となりました。
過去最高だった27年度国民負担率の42.8%を0.3ポイント下回りますが、5年連続で40%台の高水準の数字となる見込みです。
一方、OECD加盟34ヵ国中比較可能な33ヵ国で比較した場合(26年実績)、最も高いのがルクセンブルグの95.3%で、最も低いのがメキシコの17.5%、日本は28番目となっています(42.4%)。
日本の数値はOECD加盟国中さほど高くはありません。どちらの数値に着目するにしろ、今後の国民負担の在り方に関する議論に影響を与えそうです。