政府は、「経済財政運営と改革の基本方針2020~危機の克服、そして新しい未来へ~」(骨太方針2020)を閣議決定し、公表しました。
骨太方針は、経済財政諮問会議がまとめる「経済財政運営と改革の基本方針」の略称です。例年は、来年度予算案作りに着手する前の6月に閣議決定されていましたが、本年は新型コロナウイルス感染症の対応があり、7月にずれ込んでいました。
「経済財政運営と改革の基本方針 2020」 第1章 新型コロナウイルス感染症の下での危機克服と新しい未来に向けて 第2章 国民の生命・生活・雇用・事業を守り抜く 第3章 「新たな日常」の実現
本基本方針では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により顕在化した問題を踏まえ、ポストコロナに向けた「新たな日常」の実現に向け、10年掛かる変革を一気に進めるとしています。
特に、社会全体のデジタル化の推進は、日本が抱えてきた多くの課題解決、そして今後の経済成長にも資するとしており、政府全体で様々な行政手続のデジタル化の実現、マイナンバー制度の抜本的改善、国・地方を通じたデジタル基盤の標準化の加速、分野間データ連携基盤の構築・オープンデータ化の推進を施策として掲げています。
一方、政府は、「「経済財政運営と改革の基本方針 2020」は、現下の情勢下では政府として新型コロナウイルス感染症への対応が喫緊の課題であることから、令和3年度概算要求の仕組みや手続をできる限り簡素なものとすることと歩調を合わせ、記載内容を絞り込み、今後の政策対応の大きな方向性に重点を置いたものとしている。「経済財政運営と改革の基本方針 2019」(令和元年6月 21 日閣議決定)のうち、本基本方針に記載が無い項目についても、引き続き着実に実施する。」と明記しています。
本基本方針は37ページと、昨年の基本方針(75ページ)と比べてコンパクトになっていますが、与党側にも理解を求めた上で記載する内容を絞り込んだようです。