財務省のホームページに、令和3年度税制改正に対する各省庁の要望が公表されました。各省庁の要望は令和2年度で期限切れとなる措置の拡充・延長のほか、制度・措置を新設する要望もあります。
経済産業省の要望内容を見ると、「『新たな日常』に向けた不可逆なビジネスモデル変革を実現する投資促進」「新型コロナ禍から立ち上がる中小企業の成長支援・地域経済の活性化」「更に加速する社会のデジタル化・グローバル化に対応した事業環境の整備 等」の3項目を掲げて要望しています。
主な新設・創設の要望には、下記のようなものがあります。
・自社株式等を対価とした株式取得による事業再編の円滑化措置の創設
・新型コロナウイルス感染症の影響等による産業構造の転換を踏まえた我が国企業の産業競争力の強化に資する税制措置の検討
・中小企業による経営資源集約化の促進に係る税制措置の創設
・電気事業法の改正に伴う所要の税制措置
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、課題が浮き彫りになったデジタル化や厳しい経営状況からの回復実現に向けた施策が要望の中心になっているようです。
各省庁の要望が出そろうと、いよいよ税制改正の議論が始まります。今後の税制改正の議論の行方が注目されます。