国税庁は、ホームページに「令和5年分の所得税、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」を発表しました。
◆消費税
個人事業者の令和5年度消費税の申告件数は、192万2千件と、前年と比べ86.9%と大幅に増加しました。申告納税額も、6,850億円(対前年比9.1%)と前年分から増加しています。
「消費税の申告状況の推移」
出典:国税庁「令和5年分の所得税、消費税及び贈与税の申告状況等について」
これは、令和5年10月から開始されたインボイス制度が大きく影響しているようです。免税事業者からインボイス発行事業者になり、消費税課税事業者になった者は104万8千人と、インボイス制度開始前から課税事業者であった登録事業者数92万7千人を上回っています。
出典:国税庁「令和5年分の所得税、消費税及び贈与税の申告状況等について」
インボイス発行事業者のうち、免税事業者からインボイス発行事業者になり申告した者は87万5千人です。その中で「2割特例」を適用した申告者数は73万4千人と、83.9%を占めています。
出典:国税庁「令和5年分の所得税、消費税及び贈与税の申告状況等について」
※ 2割特例インボイス制度を機に免税事業者からインボイス発行事業者(課税事業者)になった場合には、納付税額を売上げに係る消費税額の
2割とすることができる特例
国税庁では、制度を周知した一定の効果があったとする一方、まだ理解が不十分なケースもあるとして、引き続き周知を図るとしています。