国税庁は、ホームページに「平成27年分の所得税、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」を発表しました。所得税の確定申告人数は2,151万5千人となり、平成23年分からほぼ横ばいで推移しています。前年分と比べると、0.6%増、12万3,000人増加しています。
所得税の申告納税額は、前年分を9.6%上回る2兆9,701億円と増加し、納税人員、所得金額もいずれも増加しています。同庁は緩やかな景気回復や地価上昇を背景に、納税者が増えたことが一因とみているようです。株式などの譲渡所得も、株価の上昇などにより、前年比25.9%増の2兆7,405億円となっています。
一方、贈与税の申告状況をみると、暦年課税を適用した申告人員は48万9千人(前年比+4.1%)と前年に比べ増加しましたが、申告納税額は2,161億円(同△16.4%)と減少しています。相続時精算課税制度では、同制度を適用した申告人員は4万9千人(同△0.1%)と減少しましたが、申告納税額は241億円(同+10.2%)と増加しています。
父母や祖父母などから住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税制度を適用した申告者は、6万6千人(同+2.1%)と増え、住宅取得等資金の金額は6,508億円(同+29.6%)、うち非課税の適用を受けた金額は6,159億円(同+42.6%)と、いずれも増加しています。